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63FEELD OF DREAMS ON UCHIKOけている。これは、素材の力をできるだけ引き出しながら、内子の人の口にあう味に仕上げること。素材本来が持つ味わいをフレンチの技法で、より鮮明にしてしまうのである。まるで豊かな自然環境と家族の愛情たっぷりですくすく育ったお嬢さんが、艶やかなドレスを着て、華のステージで喝采を浴びるような、そんな感じがして微笑ましい。その見栄えと味に最も感動するのは、おそらく出荷した育ての「親」たちなんだろう。レストランには、いずれ地元やその近辺に暮らす若いスタッフも多い。上岡さんは、そんな若者たちをこう言って指導するのだという。「決して、背伸びなんてするなよ。等身大の内子の味がいちばんお客さんに伝わるんだから」。大地の匂いもそのままに、生命を生かす「からり」の料理。味の向こうには、土を触る小玉さんの真剣な顔やハツラツとぶどうを収穫していた川本さん夫妻の顔をはじめ、このまちのたくさんの「いい顔」が浮かんでいる。